1999年11月13日に名古屋市西区で発生した主婦殺害事件が、26年の時を経てついに解決に至りました。被害者の夫にとっても意外な人物が容疑者として逮捕されました。本記事では、事件発生から容疑者逮捕までの経緯を時系列で整理しています。
事件の概要
1999年11月13日、名古屋市西区稲生町五丁目のアパートで、高羽奈美子さん（当時32歳）が首を刃物で刺され死亡しました。
当時、奈美子さんの長男（2歳）は現場にいましたが、無事に保護。
事件の記憶はありませんでした。
この事件は長年未解決で、愛知県警は捜査特別報奨金として最大300万円をかけて情報提供を呼びかけていました。
発生当日の時系列
- 午前9時頃：被害者の夫が出勤
- 午前中：近所の住民が争う音を聞く
- 午前11時頃：被害者が長男と病院へ
- 正午頃まで：住民が車を手入れ、不審者は目撃されず
- 正午〜午後1時：犯行時刻と推定
- 正午〜午後1時：別の住民がタンスを動かす音や階段を駆け下りる音を聞く
- 午後0時30分〜午後2時：友人が電話するも応答なし
- 午後2時頃：大家が部屋に入り、倒れている被害者を発見
犯人の特徴（当時の捜査結果）
- 年齢：40〜55歳くらいの女性
- 靴：かかとの高い24cmの韓国製婦人靴
- 血液型：B型
- 手にけがの可能性あり
- 現場から約500m離れた稲生公園付近まで逃走
- 被害者宅は物色されず、物は盗まれなかった
- 犯人が持ち込んだとみられる乳酸菌飲料が現場に置かれていた
事件後の動き
- 被害者の夫は事件現場のアパートを借り続け、毎年命日に情報提供を呼びかけ
（その金額は2000万以上も‥） - 2020年：捜査特別報奨金の対象事件に指定
- 26年間、事件は未解決のまま続く
2025年10月：容疑者逮捕
- 名古屋市港区に住む69歳の女性が自ら出頭
- 残されていた血痕とDNA型が一致
- 被害者の夫の高校の同級生で、容疑を認める
逮捕を知らされた夫の驚き
2025年10月31日、事件発生から26年近く経ったこの日、高羽奈美子さんの夫・悟さんは、愛知県警西署に呼ばれました。直感的にただならぬ雰囲気を感じ、予定を変更して午後2時ごろ署を訪れると、捜査員から容疑者逮捕の知らせを受けました。
捜査員は涙ぐみながら、「26年お待たせしてすみません。被疑者が特定できました」と伝えました。さらに、「知っている人です。高校の同級生。心当たりはありませんか？」と尋ねられ、悟さんが「（軟式）テニス部？」と聞くと、捜査員は「当たりです」と答えました。悟さんが安福久美子容疑者（69）の名前を挙げると、「当たりです」と確認されました。
高校時代の思い出と意外な逮捕
悟さんによると、高校時代、安福容疑者からバレンタインデーにチョコや手紙をもらったことがあり、逮捕された人物が思い浮かんだといいます。悟さんは「意外すぎて実感がわかない。何をしてくれたんだという感じ」と語っています。
容疑者の人物像
- 安福容疑者は高校時代、おとなしいタイプだった
- 逮捕を受けても、知っている人だったため、恨みや憎しみの感情は湧かなかった
- 現場に残された血痕から犯人の血液型はB型と判明していたが、当時高校の同級生にそこまで突っ込んだ話はしないため、気づくことはなかった
悟さんが最後に安福容疑者と会ったのは1998年の軟式テニス部OB・OG会で、「結婚して頑張ってやっているよ」と聞いた程度だったといいます。奈美子さんが殺害された動機については、悟さん自身も思い当たることはなく、まだ妻に報告できないと話しています。
まとめ
26年間未解決だった名古屋西区の主婦殺害事件は、最終的に容疑者自身の出頭によって解決しました。DNA鑑定や長期にわたる捜査の成果も大きかったものの、決定的だったのは容疑者の意思です。ただし、奈美子さんが殺害された動機については、現時点ではまだ明らかになっていません。
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